若いころは食べても食べても全然太れなかったのに、大した量を食べていないのにあちこちに贅肉が付きだして困る。そんなお悩みはありませんか。もしかしたら、食事のバランスを見直すことで、そのお悩みが解決できるかもしれません。この記事では、糖質の摂り過ぎについて考察しますのでご参考になさってみてはいかがでしょうか。
一般的なガイドライン
1日の糖質摂取量の目安は、生活スタイルや体質などによって異なりますが、厚生労働省によると一般的な大人の場合、1日のエネルギー摂取量の50~60%を目安にするとよいとされています。総エネルギー摂取量が2000kcalの場合、約250~300gが適量とされています。

ただし、糖質を必要以上に摂取すると体脂肪を燃やしてエネルギー源とする「ケトジェニック」体質への転換が難しくなるなどのデメリットがあります。また、糖質があまりにも少ないと日常生活に支障をきたすため、最低でも70g以上は摂取するのがおすすめです。極端に糖質を摂り過ぎたり、断ち切ったりせずにコントロールしましょう。
スタイルアップを目的とするなら、1日の糖質摂取量を120gくらいを目指してもいいかもしれません。
食品の糖質量を知ろう
主食となる穀物類
糖質の摂取量を減らすには、炭水化物であるご飯やパン、麺類を控えることが有効です。たとえば、茶碗一杯のご飯(約150g)だけでも糖質は約54g含まれています。また、おかずにも糖質が含まれているため、実際には1食だけで150gくらいは食べてしまう可能性があります。カレーライスなら1食約110g、幕の内弁当1つで130~150gの糖質量があります。

糖質を少しでも減らす工夫として、玄米や全粒粉は精白された穀物よりも糖質が低く、食物繊維が豊富です。白米ごはんを玄米、パン、パスタの麺を全粒粉に置き換えてみてはいかがでしょうか。
野菜類
野菜の調理方法により糖質量が変わることがあります。例えば、甘い味付けをする煮物よりも、茹でたり蒸したりして、ほんの少しの天然塩などで料理をすることで、糖質を控えることができます。野菜はビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含んでおり、バランスの取れた食事に欠かせない要素で、低糖質ダイエットを実践している場合でも、適量の野菜を摂取することで健康的な栄養バランスを保つことができます。

果物類
果物には多くの栄養素が含まれていますが、糖質(特に果糖)が多く含まれているため、いくつかの点に注意する必要があります。果物ごとに糖質量が異なるため、適切な量を知ることが重要です。

果物は健康に良い栄養素を含んでいますが、摂取量を管理することが重要です。適度な量を守り、過剰摂取を避けることが推奨されます。果物をそのまま食べるのと比較して、フルーツジュースには糖分が濃縮されている場合が多く、繊維が失われていることがあります。無糖の100%ジュースでも、糖分の摂取量に注意が必要です。低糖質ダイエットを実践している場合、低糖質の果物を選ぶことが有効です。例えば、ベリー類(ストロベリー、ラズベリー、ブラックベリー)は比較的糖質が低く、ビタミンや抗酸化物質が豊富です。
また、果物を摂取するタイミングも考慮しましょう。食後のデザートとして果物を摂取することで、血糖値の急上昇を防ぐことができます。また、運動後に果物を摂取することで、エネルギー補給と筋肉回復に役立つ場合もあります。
スウィーツ・デザート
ケーキやソフトクリームなどの菓子類は高糖質な食品です。砂糖、シロップ、フルーツなどが多く含まれており、摂取カロリーも高くなります。甘味成分の砂糖には、白砂糖、グラニュー糖、粉糖、ブラウンシュガーなどさまざまな種類があります。これらはすべて血糖値を急激に上昇させる可能性があります。

低糖質ケーキや、砂糖の代わりに低糖質甘味料(ステビア、エリスリトールなど)を使用したスウィーツを選ぶことで、糖質摂取量を抑えることができます。自分でお菓子作りをする場合は、砂糖の量を調整したり、代替甘味料を使用したりすることで、糖質をコントロールしやすくなります。また、全粒粉やアーモンドフラワーなど、低糖質な材料を使うことも一つの方法です。
その他
- 砂糖:大さじ1杯(約9g)に約9gの糖質が含まれています。
- ハチミツ:大さじ1杯(約21g)に約17gの糖質が含まれています。
これらの食材は糖質が多く含まれるため、摂取量に注意が必要です。特に、糖尿病や体重管理をしている場合は、これらの食材の摂取をコントロールすることが重要です。適切なバランスの取れた食事を心がけることで、健康的な生活を維持することができます。
個別のニーズ

糖質の適正量は、糖尿病などの病状や体重管理の目標、運動量などによっても調整が必要です。例えば、運動量が多い人は糖質の摂取量が多めでも良いですが、糖尿病の患者は医師の指導に従って糖質の摂取を制限することが求められます。健康な人でも適正量を守ることで、毎日元気に過ごせます。
以上の情報をもとに、自分に適した糖質量を見直し、健康的な食生活を心がけると良いでしょう。